法定備品(医薬品)の管理サポート
当薬局では、船舶に備え付けられている法定備品の医薬品管理をサポートしています。船には、船員法に基づき一定の医薬品が備えられていますが、乗船中に使用された際の補充や、有効期限の管理が適切に行われていないケースも見受けられます。当薬局では、船員の方や船舶管理者と連携し、法定備品の医薬品の在庫確認や補充の提案を行うことで、必要な医薬品が常に適切に備わっている状態を維持できるよう支援しています。
船内にある一般医薬品の服薬サポート
船内には、法定備品の医薬品のほかに、風邪薬や解熱鎮痛薬などのOTC(一般用医薬品)が備えられていることが一般的です。しかし、これらの医薬品の服薬にはいくつかのリスクが伴います。
船員の方の多くは、糖尿病や高血圧などの生活習慣病を抱えており、毎日処方薬を服用しています。その状態で風邪薬や鎮痛薬などの一般医薬品を併用すると、相互作用によって薬の効果が強く出すぎたり、副作用が現れたりする可能性があります。例えば、一部の風邪薬には血圧を上昇させる成分が含まれており、高血圧の船員が誤って服用すると症状が悪化する恐れがあります。
また、船会社がドラッグストアなどで購入し、船内に備えている医薬品については、「誰が」「どのような状態で」服用するのかが明確でないことも問題です。船員同士で薬を共有した場合、個々の健康状態を考慮せずに服用してしまうリスクがあり、不適切な使用による健康被害が発生する可能性もあります。
こうしたリスクを避けるため、当薬局では、船内にある一般医薬品の適切な服薬サポートを提供しています。薬の使用方法や服用時の注意点、副作用のリスクについて、船員の方が正しく理解できるようオンラインでの相談に対応し、個々の健康状態に応じたアドバイスを行っています。さらに、船員の健康維持を目的とした栄養食品の提供も行い、乗船中の健康管理を総合的にサポートしています。
このような取り組みを通じて、船員の方が安心して業務に従事できる環境を整えていきます。
活動内容
株式会社ヒゴケンでは海運業界の人手不足問題を解決するための取り組みとして下記の活動を行っています。
船員健康研究会
日本の海運業界では、少子高齢化の影響により船員不足が進行し、将来的に船舶の運航に支障をきたす可能性が高まっています。その背景には、船員の高齢化による引退の増加、高齢船員の健康問題、そして過酷な労働環境による若年層のなり手不足といった課題があります。「船員健康研究会」は、専門家・有識者によるこうした問題の解決を目指し、船員の健康維持や労働環境の改善を通じて高齢船員の健康支援、職場環境の改善、若年層が魅力を感じる仕組みづくりの提案を進め、持続可能な海運業界の未来を築いていきます。
船員健康研究会メンバー一覧
- 船員労働科学研究所
電話番号: 070-8334-3865 https://www.wib-or.com/ - あおばおうちクリニック
電話番号: 050-3774-3191 https://aoba-zaitaku.net/ - 株式会社ヒゴケン 西部調剤薬局
電話番号: 078-575-6177 https://hm-labo.jp/ - 株式会社おうら海運
電話番号: 078-330-7802 http://olakaiun.com/